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孤高のシングルプレイヤー。【iriver Astell&Kern AK240】 [音楽プレイヤー]

正直な話、最初にその価格を知った時はドン引きでした。
え、それって受け入れられるの?と。

AK100の登場が2012年の10月。
上位機種であるAK120の発売は2013年6月。
そして2014年2月、AKシリーズの新型フラグシップ機・AK240がリリース。
ak240_1.jpg
たった16ヶ月で、ついでにいうと1998年に世界初のMP3プレイヤー「mpman」が
発売されてから16年目にして、ポータブルオーディオプレイヤーというカテゴリは
ついにこんなところまで来てしまいました。長生きはするもんだね。

AK240についてスペック面をこれまでのAK100/120と比べると、
・AndroidベースのカスタマイズOS(AK100/120はLinuxベース)
・バランス出力専用端子(4極・2.5mm)搭載
・内蔵メモリが256GBになった(AK100は32GB、AK120は64/128GB)
・SDXC対応microSDカードスロットが1基に(AK100/120は2基)
・DSD128のネイティブ再生に対応(AK100/120はDSD64のPCM変換再生まで)
・無線LAN搭載(AK100/120は非搭載)
・DACチップがシーラスロジック製CS4398×2基に
 (AK100/120はWolfson製WM8740を1基/2基搭載)
というあたりが大きな違いかと。
今回は上記の差異が使い勝手にどう影響するかという点から、使い始めてから
4ヶ月ほど経過した時点での感想をまとめてみたいと思います。
・・・とはいえ、実はまだ確かめられていない機能もあるんですが(^^;)

まずは外見。
AK100/120が基本ストンとした長方形にボリュームがついただけ、という
シンプルな形状だったのに対し、AK240ではかなり複雑なカットが施された
多面体構成になってます。
これ、なんて説明すればよいか非常に困る形なんですが、本体下部が斜めに
デザインされていてまるで実際の倍くらい分厚く見えるような、いわゆる
「だまし絵」的な効果を演出しています。
非常にユニークで個人的には好きなんですが、同時に本体をわざわざ大きく
見せなくてもいいのになあ・・・という気も。
エッジが立ちまくっているデザインなので一見持ち辛そうにも見えますが、
手に取ってみると意外と掴みやすく、付属のレザーケースをつけるとエッジの
当たりも気になりません。
重さはAK100比で1.5倍の約185gということで結構ズッシリ感あり。
液晶サイズは横長の2.4インチから縦長の3.31インチとなり、本体の8割ほどを
占めるくらい大型化しましたが、反面ポータブルアンプなどと固定する際には
シリコンバンドで止めるのが難しくなった部分も。
この液晶については大型化もさることながら、高精細化されたことによる
アートワーク表示の画質向上が文字通り見違えるような印象です。
ただ、現時点でこのアートワークが、ね…。
ak240_5.jpg
この通り、どんな比率の画像でも真四角のアスペクト比で表示されてしまいます。
これは早急になんとかして欲しいなあ。

音質面では従来のAK100/120に比べ、硬さが取れた感じで若干中低域の厚みが
増していて、100→120の延長線上にあるというよりもほぼ別モノの印象。
左右方向の広がりが特徴的だったAK100/120に対して、前後の立体感が加わって
より音の重なり具合が鮮明に。反面、音場はAK120よりも若干狭まる感じです。
ポータブルアンプと組み合わせて使う場合には、アンプのキャラクターによっては
ちょっと暑苦しくなるところがあるので、そういう場合にはAK120の方が良いかも。
このあたり「AK240があればAK120はいらない」とは言い切れないんですよね…。
ただ、DSD音源の再生については別。完全にAK240の方が上です。
AK120のDSD→PCM変換再生も悪くはないんですが、AK240のネイティブ再生は
聴き比べるとやっぱり違うなあと。
PCM変換だと「プレイヤーで再生している」感があるところが、DSDネイティブは
「自然に音が耳に入ってくる」という具合で、伊達に倍近い値段はしないなあと。
ただ、問題はDSD音源がまだまだそれほど身近じゃないって部分ですかねえ。
1年前なんかと比べるとかなりリリース数は増えたものの、今なお提供側も
手探りでやってるんだろうなあ…という部分が垣間見えるのも確か。
別にすべての配信音源がDSDになればいい、とか言うつもりもありませんが、
”DSDのための音源”よりも”欲しい音源のDSD版”が手に入る方が嬉しいなと。

OSがAndroidベースになった、ということで操作性にも若干の変化が。
液晶下部に目立たない形でホームボタン(センサー)が搭載されていて、
操作中にホーム画面に戻る際にはここにタッチすると一発で移動するように。
また、無線LANやBluetooth、シャッフル再生のON/OFFなど一部機能の切り替えが
画面上部を下スワイプすることで呼び出せます。
Androidっぽい、と思わせるのはこの2点と起動時のちょっとしたメッセージの
表示くらいで、あとは普通のオーディオプレイヤーとなんら変わりません。
他のAndroid搭載プレイヤーだとiBasso HDP-R10やSONY NW-ZX1/F8xxなどが
ありますが、これらの機種が”Androidホームからプレイヤーアプリを起動”
するのに対して、AK240は”プレイヤーアプリだけで完結している”という点が
大きく違います。つまり、ブラウザも他のアプリもGoogle Playも一切使えません。
(rootとればできるんでしょうけど、コレ使う人がわざわざそれをするとも…)
動作に関しても、そうした(プレイヤーとして)余計なことをさせていないせいか
特に重いと感じる点もなく、スイスイと操作できる感じです。

上記の通り液晶そのものが大きく縦長になったことによるものか、画面上の
再生ボタンの位置がAK100/120の「アートワーク上にオーバーレイする」形から
「画面の一番下」に変更されました。
表示としては見やすいしわかりやすいんですが、操作の上ではちょっと困りもので…。
ak240_2.jpg
AKユーザーにはおなじみ(?)バンナイズの専用ケースです。
しゃけもAK120用ケースをはじめiPhone用ケース、さらにワンショルダーバッグまで
オーダーするくらい気に入っているメーカーですが、このAK240用ケースに入れて
使おうとすると
ak240_4.jpg
こんな感じで本体をほぼすべて引っ張り出さないと操作できない、という。
もちろん本体側面の物理ボタンを使う方法もありますが、AK240のレザーケースが
これまでのように物理ボタン部分に穴が空いておらず、レザーがそのまま上に
被っているのであまり操作しやすくないという事情があったりします。
これ、電車内とかでちょっと操作しようとしてうっかり手が滑りでもしたら
それこそ立ち直れない結果になりそうでかなり怖いです。
(ユーザーがレイアウト変更できるようになったりしませんかね…)
で、こんな問題をある程度解決してくれるのがコレ。
ak240_3.jpg
センチュリー「iRemote Shutter」。元々はiPhoneで写真を撮ったりするために
使うリモコンですが、Bluetooth接続なのでAKシリーズでも使える、とちょうど
1年ほど前に話題となったリモコンです。
再生/一時停止はもちろん、音量UP/DOWN、巻き戻し・早送りの操作ばかりか、
イコライザのON/OFFにリピートモードの切り替えまでなぜか可能。
と思ったら、いつの間にか海外ではそっくりなモノが公式に出てる…(^^;)
残念ながら公式リモコンとは違い、シャッフルモードの切り替えだけはできませんが
それ以外はこの「iRemote Shutter」でもまったく同じ操作ができます。
(追記:リモコン下部のEnterキーでシャッフルモードON/OFFが可能とのことです)
上記の専用ケースや本体をカバンに入れている時なんかはかなり便利です。
ただ1点、なぜかAK240動作中にこのリモコンの電源を入れると自動的にイコライザが
ONになってしまう、という謎挙動を示すんですがまあこれはボタンを押せばいいので。
実売で3000円しないくらいですし、AKユーザーには結構オススメです。
(AK100/120でも同じように使えます)

センチュリー Bluetooth接続マルチメディアリモコン iRemote Shutter ブラック CIA-BTMR-BK

センチュリー Bluetooth接続マルチメディアリモコン iRemote Shutter ブラック CIA-BTMR-BK

  • 出版社/メーカー: センチュリー
  • メディア: エレクトロニクス



OSの変更に伴うものか、PCからのデータ転送方式も変わりました。
以前のようなマスストレージ(USBメモリやHDDと同じ「取り出し」が必要なタイプ)
ではなく、デジカメやスキャナのようにひとつのデバイスとして認識されます。
あの地味に面倒な「取り出し」をやらなくて済むからラクでいい…と思いきや、
以前使えた小ワザ”iTunes上で曲を選択してドラッグ&ドロップ”ができなくなって
しまった、という残念な面も。
元iPodユーザーで現AKユーザー、という人にはライブラリの管理をiTunesで行って
いる人も少なくないと思いますが、そんなわけなのでいちいちエクスプローラーを
利用してコピーする必要があります。
また、従来のAKシリーズと変わったといえばプレイリストの管理も変わりました。
以前はエディタでもってAK本体内のplsファイルをテキスト編集できたんですが、
AK240はPCからプレイリストファイルを開くことができないので編集も不可能に。
まあ、AK240本体を操作してのプレイリスト作成が従来機とは比較にならないほど
簡単で便利になっているので、あまり編集の必要性もないのかも知れませんが…。

搭載機能の中でも重要なバランス出力については…残念ながらまだ常用できてません。
というのも手持ちのヘッドホン・イヤホンでこのAK240向けの「4極2.5mmプラグ」が
使えるものがないので。
いや、厳密にはFitEarのカスタムイヤホンとかUE系とかないことはないんですが、
経験上「バランス接続はBA型よりもダイナミック型の方が効果的」と思っているので
”ダイナミック型でリケーブル対応のヘッドホンかイヤホン”でなにか良いモノが
出てくれないかなあと待っているところです。

無線LANを使ってのPC/NAS内音源再生、というのも試したことがありません。
そもそも聴きたいものは内蔵256GBに全部入れてあるのと、据置環境にはSONYの
HDDプレイヤー「HAP-Z1ES」を使っているのでAK240でわざわざ再生する理由が
ないという。
いや、たまたまウチの環境では活躍する機会がないだけで、ホントは凄い機能だと
思いますよ。多分。

以前、AK120のエントリでこう書きました。
「(約13万円という価格は)流石に万人向けとは言えませんが、ちょっとでも
ポータブルオーディオというものに興味を持っている人なら選択肢のひとつとして
考えるべきかと」

このAK240に至ってはさらに倍以上。万人どころかオーディオ好きでもちょっと
躊躇してしまう価格です。もはや同価格帯のライバル、なんてものさえ存在しない
まさに孤高の存在。
とはいえ、実際に手に取ってみればこの製品が値段の部分だけでなく性能や機能、
音質の面でもデジタルオーディオプレイヤーの歴史(そんなものあるのか?)に
名前を残すことは間違いないと実感できます。
で、そんな製品がいま、自分の手の中にある。
そういうのもまたひとつの楽しさと言えるんじゃないかな、とも。
本当によくこんなとんでもないモノを作ってくれたなあ、というのが正直な感想です。
あとはもう、今後これ以上高価格化はしないでもらえるとありがたいですね、ハイ。
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コメント 2

通りすがり

古い記事へのコメントで恐縮ですが。

>残念ながら公式リモコンとは違い、シャッフルモードの切り替えだけはできませんが
>それ以外はこの「iRemote Shutter」でもまったく同じ操作ができます。

リモコン下部のスライド内のEnterキーでシャッフルモードを
切り替えられますよ。
by 通りすがり (2015-09-20 22:21) 

しゃけ

>>通りすがりさん
情報ありがとうございます!
残念ながらAK380導入で240の方は手放してしまったので
(AK Connectもありますし…)実機確認はできないのですが、
本文中にも追記させて頂きました。
しかしスライド内のキーまでは確認してなかったなあ…orz
by しゃけ (2015-09-21 10:55) 

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